機械学習は、データからパターンを学習し、予測や分類などのタスクを自動で行う、今最も注目されているテクノロジーの一つです。
「機械学習って難しそう…」と思われるかもしれませんが、心配無用
Pythonは初心者にも扱いやすい言語であり、強力なライブラリを備えているため、機械学習の基本的な概念を手軽に体験できます。
本記事では、Pythonを用いて基本的な機械学習モデルを実装するプロセスを、わかりやすいサンプルコードとともにご紹介します。
まずは、機械学習の基本的な流れと主要な概念について説明し、その後、具体的な実装例を示していきます。
これにより、Pythonで機械学習を始めるための基礎知識を身につけることができます。また、提供するサンプルコードは初心者にも理解しやすいように設計されており、実際に手を動かしながら学習を進めることができるでしょう。
筆者について
2021年から本格的にPython学習を始め、今ではPythonによる収益化に成功しPythonフリーランスエンジニアに
大学院時代には、R言語とPythonを使って統計処理を行っていたため、Pythonを使ったデータサイエンスの知識が豊富
医療データを機械学習を用いて解析したり、学会発表も行なっている
Contents
Pythonで機械学習初心者でもスタートできる理由
Pythonを用いた機械学習のプログラミングは初心者にとって難しく感じるかもしれません。
しかし、最適な学習手順を踏めば、初心者でもPythonで機械学習を扱えるようになることは十分に可能です。
Pythonプログラミングが初心者にも手軽な理由は主に2点。
- Pythonは初学者にも理解しやすい言語である。
- 初心者向けの教育資料が充実している。
多くのプログラミング言語の中でも、Pythonはその学習のしやすさから初心者にもおすすめされることが多いです。
Pythonは、直感的で読みやすい構文を持ち、初学者が学びやすい学習環境が提供されています。
さらに、Pythonの人気に伴い、初心者が活用できる豊富な学習教材やリソースが用意されているため、学習プロセスがスムーズに進むことが期待できます。
Pythonを使った機械学習の入門方法については、この後で詳しくご紹介します。
初心者に優しいPythonが機械学習に適している3つの理由
ChatGPTのような先進的な生成AIをはじめ、機械学習の分野は注目の的です。
この分野でのプログラミングには、多くの言語が利用可能ですが、Pythonが特に広く採用されているのには明確な理由があります。
ここでは、なぜPythonが機械学習においてこれほどまでに適しているのかを、主に3つの点で解説します。
- コードがシンプルで理解しやすい
- 機械学習に特化したライブラリの豊富さ
- 幅広いカバレッジ
これらの理由から、Pythonは機械学習の分野で広く支持されているのです。
コードがシンプルで理解しやすい
Pythonのコードがシンプルであることは、特に機械学習のような複雑なプログラムを扱う際に大きなメリットです。
シンプルなコードは読みやすく、プログラミングに伴う労力を軽減し、効率的な開発を可能にします。
例えば、整数が偶数か奇数かを判定して表示するシンプルなプログラムを考えます。
同じ機能を持つプログラムをPythonとJavaで書くと、次のようになります。
Pythonの場合
num = 1
if num % 2 == 0:
print("偶数です")
else:
print("奇数です")
Javaの場合
public class Sample {
public static void main(String[] args) {
int num = 1;
if (num % 2 == 0) {
System.out.println("偶数です");
} else {
System.out.println("奇数です");
}
}
}
この例でわかるように、Javaでは12行のコードが必要ですが、Pythonではわずか6行で済みます。
また、Pythonの方が視覚的にもすっきりとしていることが分かります。
このような記述のシンプルさが、初心者にとって学習しやすい環境を提供します。
機械学習の分野では、複雑なプログラムを書く必要がありますが、Pythonのシンプルな文法はプログラマーの負担を軽減し、コードの記述にかかる時間を大幅に短縮することができます。
機械学習に特化したライブラリの豊富さ
Pythonが機械学習の分野で広く採用されている理由の一つに、充実したライブラリが挙げられます。
ライブラリとは、再利用可能なコードの集まりで、特定の機能を実行するためのプログラムが含まれています。
ライブラリを活用することで、開発者は基本的な機能を1からコーディングする必要がなくなり、大幅に開発時間を削減できます。
ただし、すべてのライブラリが機械学習に適しているわけではないため、選択には注意が必要です。
Pythonは、機械学習に特化したライブラリが特に豊富であり、以下にそのいくつかを挙げます
- Pandas:データ分析に必須のライブラリで、データの操作や整形、分析を容易にします。
- NumPy:数値計算を効率的に行うためのライブラリで、大規模な数値データの操作や計算に適しています。
- scikit-learn:機械学習の多くの標準的なアルゴリズムを提供し、データの前処理からモデルの訓練、評価までをサポートします。
- TensorFlow:Googleによって開発された、ディープラーニングに特化した強力なライブラリです。
これらのライブラリを駆使することで、Pythonは機械学習の複雑なタスクを簡単に扱うことが可能です。
様々な機械学習工程を網羅する能力
Pythonの機械学習における最大のメリットの一つは、必要な工程を幅広くカバーできる豊富なライブラリの存在です。
機械学習のプロジェクトは、データ収集からモデルの構築、評価に至るまで多くのステップを含みます。
以下に、機械学習の各工程において役立つPythonの主要なライブラリをまとめます。
データ収集 | BeautifulSoup: Webからデータをスクレイピングし、収集するのに最適 |
---|---|
データ可視化 | Matplotlib:データをグラフやチャートにして可視化するのに使用 |
データ分析 | Pandas: 表形式のデータを操作し、分析するのに適しています。 NumPy:数値計算、特に行列計算や統計処理に強みを持ちます。 |
モデル構築・評価 | scikit-learn:広範な機械学習アルゴリズムを提供し、モデルの構築と評価に利用されます。 TensorFlow:ディープラーニングや複雑なニューラルネットワークの構築に向いています。 |
Pythonを使用することで、これらのライブラリやフレームワークを駆使し、機械学習の各工程におけるプログラミング作業を効率的に進めることができます。
一つのプログラミング言語でこれだけ多くの工程をカバーできることは、機械学習開発の効率性という観点から大きなメリットと言えるでしょう。
Pythonと機械学習の可能性:初心者にも手の届く応用例
Pythonを使用した機械学習は、多岐にわたる応用が可能で、その中でも特に代表的な5つの用途をここで紹介します。
- 画像認識の基本:ディープラーニングや畳み込みニューラルネットワーク(CNN)などの技術を使って、画像内のオブジェクトを識別・分類。顔認識、物体検出、医療画像分析など、多種多様な分野で応用されています。
- 自然言語処理 (NLP):テキストデータの解析を行い、言語の理解や生成を可能にします。これには、機械翻訳、感情分析、ChatGPTのようなテキストベースのAIアシスタントの開発などが含まれます。
- 予測分析と未来の予測:機械学習を用いて、歴史的データから未来のトレンドや発生する可能性のあるイベントを予測します。株価予測、販売予測、気象予測などが該当します。
- 不正検知システムの開発:フィッシング詐欺、スパムメール、異常取引などの不正行為を検知するために機械学習が使用されます。これには、異常行動検出やパターン認識が含まれます。
- 個別化された推薦システムの構築:ユーザーの好みや行動履歴に基づいて、パーソナライズされた推薦を生成します。これは、オンラインショッピングサイトでの商品推薦や、映画、音楽、ニュース記事の推薦システムなどで見られます。
これらはPythonと機械学習を用いることで実現可能な、いくつかのアプリケーション例です。
機械学習の進展に伴い、これらの分野はさらに発展し続けています。
画像認識の基本
「画像認識」とは、コンピュータが画像の内容を理解し、解析する技術のことです。
Pythonと機械学習を組み合わせることで、画像内の動物が犬か猫かを判断するようなタスクを実行することが可能です。
画像認識には様々なタイプがあり、以下にその例を挙げます。
- 物体検出:画像内の特定の物体の位置とその種類を特定。
- 物体分類:画像内の物体が何であるかを判別し、分類。
- シーン認識:画像全体の背景やシーンの種類を判別。
- 文字認識:画像内の文字を読み取り、その内容を解析。
これらの技術は実際に様々な分野で活用されています。
例えば、デジタルカメラの顔検出機能や車のナンバープレートを自動で読み取る「Nシステム」などです。
また、自動運転車においては、画像認識技術が道路上の標識、歩行者、他の車両などを認識するために重要な役割を担っています。
これらの技術は今後も進化し続けるため、画像認識は将来的にも非常に重要な研究分野と言えるでしょう。
自然言語処理の入門
Pythonを用いた機械学習では、自然言語処理(NLP)を効果的に行うことができます。
自然言語処理とは、コンピュータが人間の言葉を理解し、処理する技術のことです。
自然言語処理では、テキストデータを「トークン」と呼ばれる小さな単位に分割して処理します。この過程では、トークン間の関係性や文脈を分析し、より深い言語理解を目指します。
自然言語処理の代表的な応用例は以下の通りです。
- 音声認識アシスタント:SiriやGoogle Assistantのような音声認識アシスタントは、ユーザーの発話を理解し、適切な応答やアクションを行います。
- 生成AI:ChatGPTのようなテキスト生成AIは、ユーザーの質問に対して自然な言葉で答える能力を持ちます。
- 機械翻訳:Google翻訳などの機械翻訳ツールは、異なる言語間でのテキスト翻訳を行います。
- 感情分析:ソーシャルメディアの投稿やレビューのテキストからユーザーの感情や意見を分析します。
Pythonで利用できるNLPライブラリには、NLTK(Natural Language Toolkit)、Spacy、Transformersなどがあり、これらを用いて高度な自然言語処理を行うことができます。
今後も、NLP技術はさらなる進化とともに、多くの分野での需要拡大が期待されています。
予測分析と未来の予測
Pythonを用いた機械学習は、未来の出来事やトレンドを予測するための強力なツールとなります。
機械学習モデルは、過去のデータからパターンや傾向を学習し、それを基に将来の状況を予測することが可能です。
未来予測の応用例
- 天気予報:過去の気象データを分析し、将来の天候を予測します。
- 株価予想:過去の株価動向や市場の情報から、将来の株価の動きを予測します。
- システムトレーディング:金融市場のデータ分析により、自動取引アルゴリズムの開発や最適化が行われます。
- 需要予測:販売データや顧客行動から、製品やサービスの未来の需要を予測します。
- サプライチェーン管理:需要予測を基にして、在庫管理や物流計画を最適化します。
機械学習のメリット
- 高精度な予測:AIは複雑なデータパターンを識別し、高い精度で予測を行うことができます。
- 自動化と効率化:一度設定されると、AIは連続的にデータを分析し、予測を更新することができます。
- 複雑なデータの処理能力:AIは人間が処理できないほどの膨大な量のデータを効率的に扱うことができます。
Pythonを用いた機械学習は、予測の精度と効率を大幅に向上させることが可能であり、現代社会においてますますその重要性が高まっています。
これらの技術は、さまざまな業界で革新をもたらし続けるでしょう。
価格予測を応用して、株価の上昇・下落を予測するWebサービスを開発しました
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機械学習を学ぶことで、このようなWebサービスを開発することもできます
不正検知システムの開発
Pythonを用いた機械学習技術は、不正情報の検知や検出において重要な役割を果たします。
AIは、膨大な量のデータを解析し、正常なパターンと異常なパターンを識別することで、疑わしい活動や異常を迅速に特定することが可能です。
不正検知の応用例
- クレジットカード詐欺:AIはクレジットカード取引をリアルタイムで監視し、通常の消費行動と異なる取引を検出します。
- サイバーセキュリティ:ネットワークのトラフィックやシステムのアクティビティを監視し、ハッキングや不正アクセスの試みを識別します。
- 製造業における異常検知:IoTデバイスからのデータを分析し、機械の故障や生産過程の問題を早期に検出します。
機械学習のメリット
- 高精度な分析:機械学習モデルは、人間が見落とす可能性のある微妙なパターンや異常を検出する能力を持ちます。
- 大量データの処理:AIは大量のデータを効率的に処理し、異常を迅速に検出することができます。
- リアルタイムモニタリング:連続的な監視により、異常が生じた瞬間に警告することが可能です。
これらの技術は、特にサイバーセキュリティや金融サービス、製造業などの分野での人手不足の解消や効率化に大きく貢献しています。
Pythonを用いた機械学習による不正情報の検知・検出は、今後もますますその重要性を増していくでしょう。
個別化された推薦システムの構築
Pythonを用いた機械学習技術は、おすすめ品やサービスの提案において重要な役割を果たします。
この技術を活用することで、ユーザーの行動や嗜好を分析し、個々のニーズに合わせたカスタマイズされた提案を行うことが可能です。
推薦システムの概要
- ユーザープロファイリング:ユーザーの過去の購入履歴、閲覧履歴、評価などを分析します。
- 関連性分析:製品やサービス間の関連性を分析し、ユーザーが興味を持ちそうなアイテムを特定します。
- パーソナライズ:ユーザーの興味や嗜好に基づいて、個別のおすすめリストを生成します。
おすすめ提案の応用例
- Eコマース:Amazonのようなショッピングサイトは、購入履歴や閲覧データを基に、ユーザーに合った製品を提案します。
- 旅行予約サービス:宿泊先の選択や旅行プランの提案に、ユーザーの過去の旅行履歴や嗜好を活用します。
- コンテンツストリーミング:NetflixやSpotifyのようなサービスは、視聴・聴取履歴に基づいて、新たな映画や音楽を推薦します。
機械学習のメリット
- カスタマイズされた体験:ユーザーの個々のニーズに合わせた提案が可能です。
- 販売促進効果:ユーザーの興味に基づく提案により、購入確率を高めることができます。
- ユーザーエンゲージメントの向上:ユーザーに合った提案により、サービスへの満足度やロイヤルティが向上します。
Pythonを用いた機械学習によるパーソナライズされた提案機能は、現代の消費者の多様なニーズに応えるため、今後ますます重要になっていくでしょう。
初心者向けPythonを使った機械学習の始め方
機械学習をPythonで始める際の8ステップについて、詳しく解説します。
この過程を通じて、初心者でも段階的に機械学習の知識と技術を身につけることができます。
- 機械学習に必要なPython環境の構築
- Pythonプログラミングの基本スキル
- 機械学習に必須の数学の基礎知識
- データベースとSQLの基本
- ライブラリを使用したデータ操作の技術
- 機械学習の基礎理論の習得
- 機械学習モデル構築のためのライブラリとフレームワーク
- 実践的な機械学習プロジェクトの実行
これらのステップを順に進めることで、Pythonで機械学習を行うための基礎から応用までを身につけることができます。
また、各ステップでは実践的な演習やプロジェクトを取り入れることが重要です。
機械学習に必要なPython環境の構築
Pythonを使った機械学習のプログラミングを始めるためには、適切な開発環境の準備が不可欠です。ここで「Anaconda」のメリットを掘り下げてみましょう。

Anacondaとは
Anacondaは、Pythonのデータサイエンスと機械学習のための人気の高いディストリビューションです。
これは、Python本体と、科学計算や機械学習に関連する多くのライブラリ、ツールを一括でインストールできるパッケージです。
Anacondaの主な特徴
- 簡単なセットアップ:Anacondaをインストールするだけで、Python本体と主要なライブラリ、開発環境が一括で揃います。
- 豊富なライブラリ:Anacondaには、NumPy、Pandas、scikit-learn、Matplotlib、TensorFlowなど、機械学習やデータ分析に必要なライブラリが多数含まれています。
- Jupyter Notebookのサポート:Jupyter Notebookは、コードの記述、実行、データの可視化を1つのインターフェースで行える強力なツールです。
- 環境管理:さまざまなプロジェクトに必要なライブラリやパッケージのバージョンを管理しやすくなります。
Anacondaのインストール
Anacondaのインストールは非常に簡単です。
公式サイトからインストーラをダウンロードし、指示に従ってインストールを進めるだけです。
Anacondaの活用
インストール後、Anaconda Navigatorを開くことで、Jupyter Notebookや他のツールに簡単にアクセスできます。
また、コマンドラインからもAnacondaの環境を管理することができます。
Anacondaを使うことで、機械学習プロジェクトの初期段階でのセットアップの時間を大幅に短縮し、より迅速に実際のデータ分析やモデル構築に取り組むことが可能になります。
Pythonプログラミングの基本スキル
Pythonの基礎を学ぶには、さまざまな方法があります。学習スタイルや目的に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
1. 学習サイトで気軽に学ぶ

2.書籍で学ぶ

機械学習に必須の数学の基礎知識
機械学習を行う上で、数学の知識は欠かせません。
これは、機械学習の多くのアルゴリズムが数学的な原則に基づいているためです。
具体的には、以下の数学の分野が機械学習で特に重要です。
全ての数学分野を専門家レベルで理解する必要はありませんが、これらの基本的な概念を理解することは重要です。
参考書やオンラインリソースを活用し、基礎的な知識を身につけることが推奨されます。
データベースとSQLの基本
Pythonを用いた機械学習をビジネスシーンで活用するためには、データベースとSQLの知識も重要です。
データベースは膨大な情報を効率的に扱うためのシステムであり、その情報を取り出したり操作したりする際にはSQLが一般的に使用されます。
実際のビジネスにおいては、データの収集や処理にデータベースが頻繁に用いられます。
特に、機械学習モデルを訓練する際には、企業のデータベースからのデータの抽出が必要になることがあります。
PandasなどのPythonライブラリは、データベースがなくても基本的なデータ操作を可能にしますが、プロジェクトのスケールが大きくなるとデータベースやSQLの知識が不可欠になります。
データベースとSQLの基本を学ぶためには、実際に学びながら手を動かすのが最適
ライブラリを使用したデータ操作の技術
機械学習プロジェクトにおいてデータ操作は中心的な役割を果たします。
Pythonの機械学習ライブラリを活用することで、データ収集、加工、分析などの必要な操作を効率的に行うことができます。
ここで再度、データ操作に重要なPythonライブラリを紹介します。
これらのライブラリを使いこなすことで、機械学習のプロセスが大いに簡略化されます。
- BeautifulSoup:Webからのデータ収集に適しています。
- Matplotlib:データのグラフィカルな可視化を行います。
- Pandas:表形式のデータを操作するのに便利です。
- NumPy:数学的な計算、特に行列計算に優れています。
特にPandasとNumPyは、機械学習において頻繁に使用されます。
Pandasはデータの操作や分析に適しており、NumPyは数値計算を効率的に行うのに役立ちます。
これらのライブラリに関する学習リソースは豊富にあります。
書籍やオンラインのチュートリアル、コースなどを通じて、これらのライブラリの使い方を習得することが推奨されます。


機械学習の基礎理論の習得
機械学習の基礎を習得する際には、以下の重要なトピックに焦点を当てると良いでしょう。
- 機械学習の全体的な流れ:データの前処理からモデルのトレーニング、評価、デプロイメントまでのプロセスを理解することが重要です。
- 機械学習の基本概念:教師あり学習、教師なし学習、強化学習など、異なる種類の学習アプローチについて学ぶことが重要です。
- 機械学習アルゴリズム:代表的なアルゴリズム(例えば線形回帰、決定木、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークなど)の基本的な理解と実装方法を身につけることが大切です。
また、Pythonを用いた実践的なプロジェクトを通じて学ぶことで、理論だけでなく実践的なスキルも身につけることができます。
機械学習に関するおすすめの書籍やウェブサイト、コースは数多く存在します。
自分の学習スタイルや目標に合わせて適切なリソースを選ぶことが、効率的な学習への鍵となります。
機械学習の実装を習得するには、次の2冊を一通り学ぶのがおすすめです
機械学習を学ぶのであれば、上記2冊で十分ですが、機械学習にはデータ分析の知識も必要になるため、余力があればPython実践データ分析100本ノックも学ぶのがおすすめです。
また、以下の動画も勉強になるため、目を通してみるのがいいでしょう
みんなのAI講座 ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習
機械学習モデル構築のためのライブラリとフレームワーク
機械学習モデルの構築において、scikit-learn と TensorFlow は2つの非常に重要なライブラリです。これらのライブラリを学ぶことで、機械学習の幅広い領域をカバーすることができます。
scikit-learn
- 用途:scikit-learnは、分類、回帰、クラスタリング、次元削減など、多くの標準的な機械学習アルゴリズムを提供します。
- 特徴:簡単に使えるAPI、豊富なドキュメント、多くのサンプルデータセットが含まれています。これにより、初心者から上級者まで幅広いユーザーにとってアクセスしやすいです。
- 活用方法:scikit-learnを用いて、様々な機械学習モデルのプロトタイピングやベンチマーキングを行うことができます。

TensorFlow
- 用途:TensorFlowは、主に深層学習に焦点を当てたフレームワークです。多層ニューラルネットワークの設計とトレーニングを行うのに適しています。
- 特徴:高度なニューラルネットワークの構築、大規模なデータセットに対する学習、GPUやTPUなどのハードウェア加速を利用できます。
- 活用方法:画像認識、自然言語処理、強化学習など、複雑な問題に取り組む際に特に有用です。
これらのライブラリに関する理解を深めるためには、公式ドキュメントやチュートリアル、オンラインコースを利用すると良いでしょう。
また、実際のデータセットを用いてプロジェクトを行い、理論的な知識と実践的なスキルの両方を身につけることが重要です。
実践的な機械学習プロジェクトの実行
機械学習の実践を始めるにあたって、Kaggleは非常に有益なリソースです。
Kaggleは、多様なデータセットやコンペティションを提供するプラットフォームで、実際の問題解決に向けた機械学習モデルの構築を経験するのに適しています。
Kaggleを利用するメリット
- 多様なデータセット:様々な業界や問題領域に関連するデータセットが豊富に用意されており、実世界の問題に取り組むことができます。
- コンペティション:実際のビジネスや科学の課題に基づいたコンペティションに参加することで、スキルを競い合いながら学ぶことができます。
- コミュニティ:世界中のデータサイエンティストや機械学習エンジニアと交流することができ、知識や経験を共有できます。
- 学習リソース:公開されているカーネルやディスカッションを通じて、様々なアプローチや手法を学ぶことができます。
機械学習の実践ステップ
- データセットを選ぶ:興味のある分野のデータセットを選びます。
- データの前処理:データのクリーニングや変換を行います。
- モデルの構築:適切なアルゴリズムを選び、モデルを構築します。
- モデルの評価:モデルのパフォーマンスを評価し、必要に応じて改善します。
- コンペティションへの参加:自信のあるプロジェクトでコンペティションに参加します。
- コミュニティとの交流:他の参加者のソリューションを学び、フィードバックを共有します。
Kaggleでの経験は、機械学習のスキルを実践的に磨くとともに、ポートフォリオを構築するためにも非常に有用です。
Pythonの機械学習を挫折なく行う
プログラミングや機械学習の学習過程では、確かに挑戦的な壁に直面することがあります。
しかし、適切な対処法とリソースを知っていると、挫折するリスクを軽減できます。
以下に、挫折を避けるためのいくつかのアプローチを紹介します。
プログラムのエラーや不具合への対応
Pythonの学習を始めると一番遭遇するのが、エラーと不具合
特にPythonで機械学習を初心者の人が学ぼうとすると、必ずエラーは発生します。
エラーが頻発すると挫折してしまい、途中で学習を諦めてしまいがちですが、そんな時はQ&Aサイトを利用しましょう
Qiita、Teratail、Stack Overflowなどのプログラミングに特化したQ&Aサイトで質問し、コミュニティにヒントを求めることができます。
また、公式ドキュメントの確認の確認も重要
学習初期では公式ドキュメントを読むのは大変かもしれませんが、NumPyやPandas、scikit-learn、TensorFlowなどの公式ドキュメントを確認して、問題の解決策を探すようにしましょう。
モチベーション維持
勉強会やSNSで学習仲間を見つけて、一緒に頑張るのも挫折なくPythonの学習を進めるためには大切です
私自身、学習初期にPythonを学び始めた人がいたから、これまで独学を進めることができました
また、最近ではChatGPTの普及もあり、指導者がいなくてもChatGPTが指導者代わりにもなってくれます
指導者がいるだけで、学習速度は爆あがりします
その他の対処法
ほかにも挫折せずにPythonの学習を進めるためのポイントがあります
- 小さな成功を積み重ねる:小規模なプロジェクトや簡単なタスクから始め、徐々に難易度を高めていく。
- 定期的な休息と反省:無理なく学習を進めるために、適宜休息を取り、学習の進捗を振り返る。
- 実践的なプロジェクトへの取り組み:実世界の問題を解決するプロジェクトに取り組むことで、学習への関心と意欲を高める。
独学にこだわり過ぎることなく、適切なコミュニティやリソースを活用することが、学習プロセスをスムーズに進める鍵です。
また、自分の進捗に応じて適宜学習計画を調整する柔軟性も大切です。
Pythonで機械学習を効率よく学ぶには
Pythonで機械学習を初心者の方が学ぶのは、それなりに大変です
特に、学習しはじめの時期にはエラーや不具合が発生して、学ぶ気力が失せてしまうでしょう
ChatGPTが普及しているとはいえ、ChatGPTも完璧ではありません
私は独学で機械学習まできましたが、Pythonで機械学習を実装できるようになるまでに3年くらいかかっています
そのため、効率よくPythonで機械学習を初心者の方が学ぶのであれば、プログラミングスクール一択
スクールに通いながら、受けられそうな案件を受けることで、スクール代を回収することもできるので、ぜひチャレンジしてみてください
プログラミングスクールに通うことで、漏れなく体系的にPythonの基礎知識やPythonで機械学習を行う方法を学ぶことができます
- Pythonに特化して学びたい→.Pro
- 完全オンラインで学びたい→Aidemy Premium
- 機械学習やデータサイエンスに特化して学びたい→キカガク
.Pro

.Proでは「Python」のカリキュラムを4年前に作成して以来、常にアップデートを行っており、近年では業務効率化にも幅を広げています
AIやwebサービス・機械学習を学ぶ、プログラミング特化コースです。
.Proがおすすめなのは、
- プログラミング未経験だけど新しく挑戦したい
- 人とコミュニケーションをとるのが苦ではない
- すぐにでも転職できる実践型スキルを本気で身につけたい
といった人たちです
特に、.Proを受講する方の約9割はプログラミング未経験の方なので、初めてプログラミングに触れる、といった方でも安心して受講することが出来ます。
.Proの受講期間は6ヶ月と長期であるため、途中で挫折しないためにも、雰囲気を味わっておくことは重要です
.Proでは実際の授業の雰囲気も見ることができ、講義開催日である土曜日に対面での個別相談も開催されています。
Aidemy Premium

Aidemy Premiumは、オンラインで学べるプログラミングスクールです。Aidemyでは、初心者から上級者まで、様々なプログラミング言語を学ぶことができます。
Aidemyでは、以下のようなプログラミング言語を学ぶことができます。
- HTML/CSS
- JavaScript
- Python
- Ruby
- PHP
- Java
Aidemy Premiumでは、ビデオ講義や実践問題を通じて、ハンズオンで学ぶことができます。
また、学習を支援するために、専任のキャリアカウンセラーがいるほか、学習をサポートするSlackコミュニティも用意されています。
Aidemy Premiumでは、さまざまなプランが用意されており、月額料金や有効期限が異なります。
アイデミー(Aidemy Premium)の主なコース | 習得できるスキル |
---|---|
AIアプリ開発コース | Python/HTML・CSS/Git/Flask(PythonのWEBアプリフレームワーク)/機械学習/WEBスクレイピング |
データ分析コース | Python/Pandas/Numpy/機械学習(教師あり・教師なし)/データクレンジング/時系列解析/ディープラーニング |
自然言語処理コース | Python/Pandas/Matplotlib/機械学習(教師あり・教師なし)/自然言語処理/ディープラーニング |
ビジネスAI活用講座 | DX入門/AIマーケター育成コース/Python/Numpy/機械学習/AIリテラシー/ビジネスへのAI活用 |
運営元 | 株式会社アイデミー |
本社 | 東京都千代田区神田小川町一丁目1番地 山甚ビル3F |
料金 | プレミアムプラン 3ヶ月/327,800円(税込)〜 |
学習内容 | Python基礎・データ操作・アルゴリズムなど |
受講形式 | オンライン |
キカガク

キカガクはAI人材を目指す人のための動画学習プラットフォームです
特徴として、
- 幅広い学習内容
- 初心者から専門家までを対象
- 長期コース受講の特典が魅力
- 給付金対象
- AIエンジニアに特化した転職サポート
実際に私もAIエンジニア向けの動画学習を行っていますが、コーディングをしながら、コードの解説をしてくれるので、かなり理解がスムーズです
受講費用は720,000円と高めですが、教育給付金を利用すれば、237,600円で受講することができます
キカガクがオススメなのは、こんな人です
- AIエンジニアとして転職したい
- 幅広い知識をなるべく安く学びたい
機械学習やAIでは、データサイエンスが非常に重要になります
キカガクは、初心者からAIエンジニアに転職可能なプログラミングスクールで、最新技術を学ぶことができます
無料個別相談会をオンラインで行っているので、興味がある方は一度参加してみるのをおすすめします
※無料オンライン相談や個別相談などさまざまなイベントが開催中
Pythonで機械学習を初心者が学ぶ際のよくある質問
最後にPythonで機械学習を初心者が学ぶ際のよくある質問について回答していきます
Python以外で機械学習は可能?
Python以外の言語でも機械学習は可能。
Pythonは機械学習分野で最も一般的に使用される言語の一つですが、他の言語も機械学習の開発に利用されています。以下は機械学習に使用される他の言語の例です
- R:統計学やデータ分析に特化した言語で、機械学習のアプリケーションに広く使用されています。
- Java:企業環境や大規模なアプリケーションで使われることが多く、Javaの機械学習ライブラリも豊富にあります。
- C++:高いパフォーマンスを要求される機械学習システムや、機械学習ライブラリの開発に使われます。
- Julia:高性能数値計算に適しており、機械学習分野でも注目されています。
Pythonが特に人気なのは、使いやすさ、豊富なライブラリ、大きなコミュニティなどが理由ですが、プロジェクトの要件やチームのスキルセットに応じて他の言語を選択することもあります。
機械学習のためのPythonサンプルコードはどこに?
機械学習に用いるPythonのサンプルコードは多数存在します。
scikit-learnの公式ドキュメントやKaggle、GitHubにもサンプルコードはあります
これらのサンプルコードは、基本的な機械学習のアルゴリズムから複雑なニューラルネットワークまで、幅広い範囲をカバーしています。
最後に教師なし学習であるクラスタリングを実装するサンプルコードを紹介します
それ以外にも私のブログ内で機械学習のサンプルコードを提供していくので、ぜひ参考にしてください
# datasetの読み込み
wine_data = datasets.load_wine()
# DataFrameに変換
df = pd.DataFrame(wine_data.data, columns=wine_data.feature_names)
print(df.head())
sc = preprocessing.StandardScaler()
sc.fit(X)
X_norm = sc.transform(X)
# クラスタリング
cls = KMeans(n_clusters=3)
result = cls.fit(X_norm)
# 結果を出力
plt.scatter(X_norm[:,0],X_norm[:,1], c=result.labels_)
plt.show()
まとめ
Pythonで機械学習を初心者の方が学ぶことは可能です
しかし、それなりに時間がかかってしまう点や途中で挫折してしまう可能性が非常に高い点を踏まえると、プログラミングスクールに通うのがおすすめ
いきなりプログラミングスクールに通い始めるのは不安な方もいると思うので、まずは無料体験で、どういった雰囲気なのかを掴むのがいいでしょう
無料体験ができるプログラミングスクールは以下の記事でまとめているので、参考にしてください
